ASIBA
ASIBA Creative Incubation Program 3期
INCProgram

ASIBA Creative Incubation Program 3期

# incubation-program# creative-ideas# social-implementation# architecture-design# young-innovators# collaboration
Duration2025.04-07
StatusCompleted
ProducerYuta Nihei
DirectorMotoaki Usui, Hiroumi Takano, Kirari Shigematsu
DesignerTatsumi Sone, Nozomu Sudo, Masaki Morihara
MediaYuki Aino, Meina Sumida, Kazuki Fujisaki, Kunitaro Inoue, Risa Maebashi, Michihiro Abe
OperationChihiro Handa, Ligo Kagami, Ritora Arai, Haruna Sano

concept

Towards Creative Action with Passion

2025年4月から8月にかけて、ASIBA Creative Incubation Programの第3期を開講した。建築に限らず、デザイン・アート・まちづくり・プロダクトなどクリエイティブ領域に身を置く30歳以下の若手プレイヤーを対象とし、約12組のチームが参加。3ヶ月間の伴走型プログラムを経て、集大成となる2週間の実践型フェス「DEMO WEEK」では、日本各地のリアルな現場で同時多発的にプロジェクトを展開した。

パンデミックの混乱が遠い昔のように思えるほどに、社会は大きく揺れ動いている。何が正解なのかは大人すら分からない時代に、建築・デザイン・アートの領域に身を置く若い世代は、自分の作品や活動をどこか「学生だから許される絵に描いた餅」と感じ、あるいはそう言われ、つくりたいものを諦めざるをえないのかもしれない。しかし、「やりたい」「つくりたい」から育まれたアイデアは、評価物やポートフォリオの一部にそっと収まることも、諦める必要もない。そのクリエイションは、企業や自治体、社会を巻き込み、人々を動かし、形として世の中に成立させることが、必ずできる——。第3期は、その確信を「Towards Creative Action with Passion」というテーマに込め、「主体的な問いと実践の往復」を通じてクリエイティブ・アントレプレナーを育むプログラムとして設計された。


core values

7つのコアバリュー

第3期では、プログラムが大切にする7つのコアバリューが明示された。これらはプログラム全体の設計思想であると同時に、参加者が3ヶ月間を通じて体得する実践の指針でもある。

  1. N=1:当事者性を発掘する——社会の「べき論」ではなく、自分の観察眼、内発的な動機から生まれる当事者意識こそクリエイションの源。
  2. Players:全員がプレイヤーのコミュニティ——提供者/受益者/観察者の構造はなく、全員がプレイヤーとして刺激を交換し合う。
  3. Team:チームで進める——チームワークを重視し、一人では決して到達できない地点を目指す。
  4. Compass:自己内省、自分軸の発見——誰かに決められた評価軸ではなく、自分で自分を評価し自己革新を繰り返す。
  5. Action:手を動かす、足を動かす——頭だけではなく、手と身体を動かし、街や現場へ出ることで、自分と社会のフィードバックループを回す。
  6. Cycle:問いと実践のサイクル——自ら問いを立て、自ら実践を繰り返すことでユニークなクリエイションが生まれる。
  7. Co-voyaging:メンタリング、伴走者——先輩実践者の経験やクリエイションに必要なあらゆる知識を他者から吸収する。


program

問いから実践への航路

全7回のDAYと集大成のDEMO WEEKで構成された。各DAYには航海のメタファーを用いたサブタイトルが付けられ、プロジェクトが「問い」から「実践」へと航路を描く過程が表現されている。

  1. 4/19 大陸を見渡して キックオフ。仲間と視座をそろえる
  2. 4/26–28 源流を辿って|対岸を目がけて 前半合宿(2泊3日)。レクチャーとワークで走り出しの準備
  3. 5/10 渦を生み出す 実証計画。提案の実証に向けた計画の立て方
  4. 5/24–25 海に乗り出す 中間合宿(1泊2日)。実証場所・提携先とのマッチング
  5. 6/7 船を漕ぐ 仮説検証と資金計画。資金獲得のサポート
  6. 6/21 柱を立てる 仮説検証を経ての学びの整理。小さく積み重ねる
  7. 7/5 旗を揚げる ネクストサイクル。飛躍へ向けた次のステップ
  8. DEMO WEEK 7/18–8/3 同時多発・日本各地での実践型フェス

前半合宿と中間合宿の2回の合宿を設計に組み込んだほか、プログラム途中からはASIBAの新拠点「亀戸ガレージ」がセッション会場として使われた。解体予定の空きビルを暫定利用する亀戸ガレージは、ASIBAが掲げる「都市に巣食う」実践そのものであり、参加者にとっては制作と実験の日常的な拠点となった。


project

11のプロジェクト

  • faatto(酒川 直己、杉山 健悟)
  • yomiyomi(仲村 怜夏、附柴 元亮、松尾 周汰、冨田 里奈、東原 萌々子)
  • Fuwariii.(平野 葵子)
  • OHHH(平野 央)
  • Fuudo "フウド" (後田 将人)
  • 「を」(佐野 風史)
  • Jig_Project(井上 聖隆)
  • たびのサンブサク(森 貴裕)
  • 恋する本島プロジェクト(吉川 綾乃)
  • まきコンペ(正林 泰誠)
  • 魔術された天球の音楽(自由の魔女エル、清水 紘輔)
  • utsuRe(稲垣 凜、杉山 真悠)


mentor

同世代の先駆者たちとともに

同世代のアーティスト/アントレプレナーの仲間たちにメンターやゲスト講師を依頼した。近い視点からのアドバイスが得られるだけでなく、離れすぎていないビジネスフェーズや心の距離の近さなど、2期プログラムとは異なる伴走の可能性を模索した。

メンター
同世代のアーティスト/アントレプレナー。メンター班のメンバーに伴走

  • 中條 麟太郎
  • 奥村 春香
  • 野田 元
  • 山本 愛優美

ゲスト講師
同世代のアーティスト/アントレプレナー。講義でのレクチャーを担当

  • Gakki
  • 加藤 優
  • 山路 湧


demo week

実践型フェス、DEMO WEEK:"Sculpting Our Contours ——〈私〉と〈社会〉の綱引きの先に"

3ヶ月間の集大成は、1日のピッチイベントではなく、2週間にわたる実践型フェス「DEMO WEEK」として実施された。テーマは「Sculpting Our Contours ——〈私〉と〈社会〉の綱引きの先に」。社会に迎合するのでも、作品として自己完結させるのでもなく、自らの問いから始まるクリエイティブな実践をどうにかして社会と接続させようとする「実証実験」の場として位置づけられた。

12組のクリエイティブ・アントレプレナーが、東京(阿佐谷・赤羽・湯島・下北沢・亀戸)、三重(鳥羽)、香川、高知など日本各地のリアルな現場やバーチャル空間で同時多発的にプロジェクトを展開した。