ASIBA
ASIBA Creative Incubation Program 2期
INCProgram

ASIBA Creative Incubation Program 2期

# social-impact# design-students# creative-practice# collaborative-learning# architectural-innovation# experiential-program
Duration2024.04-07
StatusCompleted
ProducerYuta Nihei
DirectorKirari Shigematsu

concept

安全に挑戦=失敗できる土壌

2024年4月から7月にかけて、建築・都市領域に特化したインキュベーション・プログラム「ASIBA」の第2期を開講した。一般社団法人ASIBAとして初めての運営となる本期では、3ヶ月間・全8回のプログラムに約20名が参加。2週間に1回のレクチャー+ワークショップと月1回の個別メンタリングを軸に、17チームがそれぞれの「問い」を社会にぶつける実践を重ねた。最終イベント「ASIBA FES 2024」にて、全チームが3ヶ月間の成果を発表した。

第1期の開催を経て、ASIBAは一般社団法人へと組織化された。法人化の背景には、プログラムの継続的な運営基盤を整えるとともに、建築系学生の挑戦を支えるエコシステムをより広く構築したいという意志があった。第2期のテーマは「挑戦するための場としてのインキュベーションプログラム」。本当に必要なのは安全に挑戦=失敗できる土壌ではないか。何度も仮説を検証し続けることでしか、解像度の高い問いは生まれない。検証を続けるために必要なものは資金や技術だけではなく、失敗を歓迎するカルチャーである。その問題意識のもと、1期から規模と構造の両面でプログラムを作りかえた。


program

実践と検証の往復

第1期の8週間・毎週開催から、12週間・隔週開催+月1回メンタリングというスケジュールに変更した。各回の間に実践と検証の時間を確保し、メンターとの個別対話で軌道修正を重ねながらプロジェクトを前に進める設計である。

  1. 4/13 KICK OFF——「アントレプレナーとは」
  2. 4/20 問いを立てる——「受容性と社会実装」
  3. 4/27 プロトタイピング——「プロトタイプ・デモデイ」
  4. 5/11 事業計画と資金——「提案と資金調達」
  5. 5/25–26 中間合宿——小川町フィールドワーク&中間ピッチ
  6. 6/8 仮説検証——「顧客課題と解決策」
  7. 6/22 ピッチとメディア——「共感を増やす」
  8. 7/6 ASIBA FES 2024——FINAL PITCH / PROJECT BOOTH


mentor

挑戦者の背中を押してくれる先駆者たち

建築・都市領域において最先端で活躍されている建築家/アントレプレナーの方々を招き、メンタリングやレクチャーをお願いした。実装のための技術や知識だけでなく、新たな道を歩むための姿勢の体得なども含めて、挑戦者の背中を押してくれる存在だ。

メンター
月次メンタリングを通して、それぞれのメンター班のアドバイスや伴走を担当

  • 林 厚見さん
  • 渡邊 享子さん
  • 佐藤 光葉さん
  • 連 勇太郎さん

ゲスト講師
建築都市領域で活躍するアントレプレナーとして、隔週講義でのレクチャーを担当

  • 豊田 訓平さん(HUB&STOCK株式会社)
  • 青木 隆幸さん(SORABITO株式会社)
  • a春さん(O株式会社)
  • 各務 太郎さん(株式会社SEN)


midterm camp

空き家、森林、木工所

第5回の中間合宿では、埼玉県小川町にてNESTo(竹中工商店)を拠点としたフィールドワーク&ワークショップを実施。空き家・森林・木工所という3つのテーマに対し、小川町で活動する3名のプロフェッショナルに案内してもらい、課題や可能性を全員で考えた。また、1期・2期合同の交流会も兼ねて、それぞれのプロジェクトの相互エスキスを開催した。


project

17のプロジェクトと問い

各チームのプロジェクトは、ASIBA FES 2024にて4つのテーマに分類された。各チームが掲げた「問い」を以下に紹介する。

ニュー・シティスケープ——都市の「暮らし」の変容

  • たけのこ:再開発が進む東京都心で若者が人間らしく暮らすには?
  • Enoniwa:絵を描くことを、私たちと障害者の対話の道具として使えないか?
  • にっちのっく!:一様になりつつある都市に"らしさ"を取り戻すには?
  • はみラボ:ものの埋もれている価値を伝えるにはどうしたらいいのか?

デザインとテクノロジーの交差——日常を彩る技術の可能性

  • Withvac:設備×データで建築をいかにアップデートするか?
  • はみラボ:ものの埋もれている価値を伝えるにはどうしたらいいのか?
  • よはっく:都市と自分が存在したことを、どうやって残していくか?
  • すわるんば:可動&可変性を備えた空間は生活体験を変えることができるか?

人と人が交わるためのデザイン——共創とコミュニティの新たな地平

  • まご泊:空き家は空き家のままでいいのでは?
  • 建築屋台:理想の空間・都市、もっと誰でも、自分たちの手でつくれないか?
  • まちの本棚:人々が集い、出会い、そして学ぶ空間を作るには?
  • 紫煙の止まり木:いつまで人は、互いを監視するのか?

建築的クリエイティビティが切り開く新たな世界

  • Sukima:まちの生活景にイノベーションに触れる体験を拡散することは出来ないのか?
  • 二畳建築:可動産が生み出す可能性とは?
  • LOVE & TOILET:誰もがいつでも・どこでも安心できるトイレを作るには?
  • Sand Print:建築のあたらしい作りかたとは?
  • 都市の餅まき:施工現場は都市に対してどんな価値を生み出せるか?


asiba fes 2025

そのまなざしは『イマ』を越えるか。

ASIBA Incubation 2期の集大成として開催された最終展示・ピッチイベント「ASIBA FES」。建築や都市の領域から未来を描こうと、数ヶ月にわたり自らの問いと向き合ってきた若者たちが一堂に会しました。2期に参加した19のプロジェクトがそれぞれのブースを展開。事業計画の発表にとどまらず、手でつくった模型などの「モノ」や、来場者を巻き込む「体験」、熱を帯びた「言葉」を通して、それぞれが見出した社会の輪郭を表現しました。世代や組織の垣根を越えた多様な人々が訪れ、対話を重ねたこの日は、複数の未来が交錯する場となりました。展示とピッチの記録から、彼らのまなざしの先にある都市の可能性を感じていただければと思います。