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「ASIBA ATLAS #03 Creative Means More」を開催しました

2025年7月18日、パートナー企業をはじめASIBAに参画いただいている皆様を対象に、「ASIBA ATLAS #03 Creative Means More」を開催しました。会場は戸田建設様の新本社ビル「TODA BUILDING」8階のカフェスペースをお借りし、計30名(3期生10名を除く)にお越しいただきました。

目次

イベント趣旨
会場について
01 ZINE制作
02 ASIBA Pitch ① Towards Creative Entrepreneurship
03 ワークショップ:30 Questions on Creative Entrepreneurship
04 ASIBA Creative Incubation Program 3期生 選抜ピッチ
05 ASIBA Pitch ② ASIBA Future Prospect
06 懇親会

イベントの趣旨

今回のイベントのテーマは「Creative Means More — 創造性のその先へ」。ASIBAが掲げてきた「Creative Entrepreneurship(創造的・起業家精神)」について、その場にいる全員で、抽象⇔具体、インプット⇔アウトプットを往復しながら考えていきました。

「Creative」と「Entrepreneurship」は、領域としても、性質としても離れたところにあります。私たちは約半年前から、社会課題が複雑化・多元化していく現代における、この2つを折衷して掛け算するようなマインドセットの必要性と可能性を感じ、インキュベーションプログラムなどの各種プログラムや自社事業を通じて、その在り方について考えてきました。

とはいえ、実際に「Creative Entrepreneurship」とは何なのか?どんな定義なのか?と突き詰めて考えていくと、ASIBA自身まだまだ分かっていないことがたくさんあります。また、私たちは「Creative Entrepreneurship」が全く新しい概念や現象だとは考えていません。むしろこれまで多くの先人たちが挑んできて、少しずつ社会を変えていった無数のプロジェクトに共通する姿勢や態度に、「Creative Entrepreneurship」(あるいはカジュアルな呼称としての「クリアン」)という名前を与え、確かなムーブメントにしていきたいのです。

だからこそ本イベントは、様々な領域のプロフェッショナルとして活躍されているパートナーの皆様に、私たちの考える「Creative Entrepreneurship」をシェアしつつ、その答えや具体像を一緒に考えていく場として位置づけました。具体的には、以下のようなプロセスです。

■ ASIBA Pitch ① Towards Creative Entrepreneurship
ASIBAが考える「Creative Entrepreneurship」の背景と意義を共有し、思考の出発点を提示する。
■ ワークショップ:30 Questions on Creative Entrepreneurship
具体的な問いを起点に、多様な視点から概念の輪郭を捉え、概念を共創する。
■ ASIBA Creative Incubation Program 3期生 選抜ピッチ
抽象的な概念に対し、具体的な実践例として4プロジェクトが発表する。
■ ASIBA Pitch ② ASIBA Future Prospect
ASIBA自身が「Creative Entrepreneur」として社会にどう関わるかを示す。

会場について

今回のイベントでは、戸田建設様の新本社ビル「TODA BUILDING」8階のカフェスペースをお借りしました。

TODA BUILDINGは、東京駅から徒歩7分の中央通り沿いに位置し、「人と街をつなぐ」をコンセプトにした施設です。グラウンドレベルの広場に加え、1~6階にはパブリックアート展示・ギャラリーコンプレックス・ミュージアム、そして8階より上にはオフィスフロアを配置した、アートとビジネスが交錯する芸術文化の発信拠点となっています。

8階には戸田建設グループのミュージアム「TODA CREATIVE LAB “TODAtte?”」があり、戸田建設グループのみならず建設業の過去・現在・未来の姿が紹介されています。今回のイベントでは、その奥にあるカフェスペースと3つの会議室を利用しました。3つの会議室の間の壁と、会議室とカフェスペースの間の壁をすべて取り払い、大空間でありながら創発的なスペースが生まれました。

画像提供:丹青社 撮影:御園生大地

ここからは、当日のタイムラインに合わせてイベントの様子を紹介していきます。

01 ZINE制作

今回のイベントに合わせて、ASIBAの直近の活動をまとめたZINEを制作しました。リソグラフでの印刷、ランダムなフォーマット、リング形式などにこだわり、イベント開始直前に参加者の皆様にその場で制作していただきました。

02 ASIBA Pitch ① Towards Creative Entrepreneurship

まずはじめに、共同代表の森原より、イベントを通じたテーマである「Creative Entrepreneurship」について、あらためてその背景と必要性が共有されました。

私たちは、社会や組織の枠組みだけでは捉えきれないような課題が多元化・複雑化する現代だからこそ、個人の創造性と主体性を起点に、社会的な問いに応答する実践が求められていると考えています。そして、建築・デザイン・アートといったクリエイティブ領域においてこそ、そうした実践が生まれる可能性があると考え、教育プログラムや事業開発を通じてその土壌を育んできました。

「Creative Entrepreneurship」とは、自ら問いを立て、社会との接点を構築し、具体的な行動を通じて新たな選択肢を提示していく姿勢のことです。これまでの領域の区切り方を取っ払い、簡単に形容することのできないような活動を許容/肯定すること。経済性や事業成長といった合理性の中でも、クリエイションや個人の主体性を押さえ込むことなく「つくること」に挑み続けること。そして、まだどこにもないものを作ろうとすることへの社会的な信頼や期待をもう一度取り戻すこと。この言葉が、そういった社会を実現していくための合言葉になってほしい、という思いが伝えられました。

03 ワークショップ:30 Questions on Creative Entrepreneurship

森原による導入のあと、未知の概念としての「Creative Entrepreneurship」を、より多くの人が共有できるカジュアルな言葉としての「クリアン」にするために、約1時間のワークショップ「30 Questions on Creative Entrepreneurship」を実施しました。

私たちはクリアンの必要性や重要性を語ることはできても、クリアンの基準や具体像 — クリエイティビティとアントレ精神が両立するとは具体的にどういうことなのか? — は未だ分からないことだらけです。だからこそ、ASIBAに関わっていただいている皆様の力を借り、多様な視点・経験からクリアンの輪郭を捉えるために、参加者全員でクリアンに関する30の問いに答え、議論する場として、本ワークショップを設計しました。

参加者は4人1組のグループに分かれ、アイスブレイクを行った後、個人ワークで90秒ごとに1つの問いに解答していきます。それを5回繰り返したのち、グループで解答が多かった問いを4つ選び、それぞれの答えについて議論しながら「議論カード」を付け足していきます。議論の後、参加者全員で立ち上がり、他のグループからお気に入りのカードセット(問い+答え+議論カード)を見つけてきて、自分なりの答えを付け足します。最後にそれについてグループで議論を行うと、1つの問いに対して合計10枚ほどの答えと議論のカードセットが出来上がりました。

ワークショップを通じて、概念の多義性・複雑性を保持したまま「クリアン」という共通言語が生まれていきました。何より、金曜夜にも関わらず、参加者の皆様が楽しそうに頭を振り絞り、悩みながら議論されている様子がとても印象的でした。

ワークショップを通じて得られた「クリアン」の様々な答えや、ワークショップ設計の舞台裏については、後ほど別記事やASIBA Podcastを通じて紹介していく予定です。

04 ASIBA Creative Incubation Program 3期生 選抜ピッチ

15分間の休憩の後は、4月から約3か月間開催してきたASIBA Creative Incubation Program 第3期より、選抜された4プロジェクトによるピッチが行われました。ここまでのASIBAピッチとワークショップを通じて、概念としての「Creative Entrepreneurship」について考えてきた後に、3期生の具体的な取り組みやビジョンが示されたことで、抽象的だったクリアンがよりアクチュアルな言葉として立ち上がりました。

今回登壇したのは以下の4チームです:

yomiyomi(仲村怜夏)
記憶の主権を人からモノへ。yomiyomiは、「記憶がモノを通して生き続ける世界」を目指すブランド。第一のプロダクトは、思い出召喚ステッカー。スマホをかざすと1秒で思い出がよみがえるデジタルステッカーを開発・販売している。今後はプロダクトの枠を越え、表現方法やジャンルを問わず、“モノに記憶を宿す”という新たな記憶のあり方を社会に実装していく。

faatto(酒川直己)
いつもの風景に、さりげなく非日常を織り交ぜ、「なにかが起きる予感」を視覚的に仕掛けるプロジェクト。祭りやイベントに際し、その場所やコミュニティ独自の特長を抽出・展開し、人々の感覚を少しだけ浮き立たせる。この「予感」は、世代や立場を超えて参加できる仕掛けであり、お祭りの始まりを告げる合図となる。新たな伝統を外側から醸成することを目指す。

OHHH(平野央)
都市空間を舞台として、プロダクトデザイン、ZINEの出版、展示企画など、あらゆるアプローチを通した「キュレーション」行為を行う。今回は「塩」と「都市」の関係性に着目し、その文化歴史から、新たな活用方法まで、現代的な意味を探究する。

まきコンペ(正林泰誠)
地域にある「もったいない場所」に、新たな可能性を見出す『まきコンペ』を始動する。活かしきれていない公共空間や施設の課題やポテンシャルを「問い」として発信し、それに共感した専門家や若者から空間デザインの提案を全国から募る。外からの提案が地域を刺激し、住民の主体的なアクションへとつながる、新しい地域まきこみ型のコンペである。この取り組みを各地で展開可能なプラットフォームへと発展させていく。

ATLASでのピッチは、3期生にとって社会に対して初めて公に問いを提示する場であり、次なるステップへの第一歩となりました。ATLASの翌日から始まった「DEMO WEEK」では、ピッチした4プロジェクトを含む3期生12プロジェクトが、日本各地で関係者を巻き込んだ実証実験を行っています。DEMO WEEKの様子は以下からご確認ください。

05 ASIBA Pitch ② ASIBA Future Prospect

イベントの最後に、ASIBA代表の二瓶より、今後のASIBAの事業構想についてピッチを行いました。

・育てるが、支配しない。
問いと創造性の土壌を耕す「ASIBA INC」
・プロジェクトを「問いの束」として編み、レーベルとして社会に提示し、実践を加速させる「PROJECT LABEL」
・ASIBA自身が問いを持ち
、社会変革とインパクトを生み出す「ASIBA STUDIO」

ASIBAは、これまで通りインキュベーション事業をコアとしつつも、クリエイティブ領域からより大きなインパクトを生み出すために、3つの柱に整理して再始動します。

二瓶からのピッチは単なる事業説明ではなく、「ASIBA自身がクリアンとして、これから何を社会に問い、どう動いていくのか?」という宣言でもありました。

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06 懇親会

クロージング後には懇親会を実施しました。ASIBAパートナーの皆様は、バックグラウンドこそ様々ですが、互いの考えていることの親和性は高く、会話に花が咲きました。

また会場の奥には、ピッチした4プロジェクトのプロダクトを体験できるブースが設置され、多くの方に体験していただきました。

改めて、「ASIBA ATLAS #03 Creative Means More」にご参加いただきありがとうございました。
今後も皆様のお力添えをいただきながら、クリエイティブ領域から社会変革の波を起こし、誰もが自分の可能性を諦めずにいられる社会を実現してまいります。

開催概要
・日時:7/18 18:30-22:00
・会場:TODA BUILDING 8F
・参加者:ASIBAに参画・協業している企業のご担当者様 30名

タイムテーブル
18:15-18:30 入場
18:30-18:45 ZINE制作
18:45-18:50 イントロダクション
18:50-19:00 ASIBA Pitch ① Towards Creative Entrepreneurship
19:00-20:05 ワークショップ:30 Questions on “Creative Entrepreneurship
20:05-20:15 休憩
20:15-20:40 ASIBA Creative Incubation Program 3期生 選抜ピッチ
20:40-20:50 ASIBA Pitch ② ASIBA Future Prospect
20:50-21:00 クロージング
21:00-22:00 懇親会